GW を利用して東京の街に出てきました。目的の一つは、首都高速道路・大橋ジャンクションの屋上に造成され2013年3月30日にオープンした立体都市公園[目黒天空庭園]。
≪立体都市公園≫って何? 最後に書きました↓
国道246号線側の高架下
焼き物のタイルと御影石をあしらったデザイン、色使いと統一感がいい
庭園内に“いくつも”設置してあったBOSEの全天候型スピーカーFS360P-II うらやまし♪
落ち葉の活用法として、腐葉土、昆虫などのすみかを予定
情操教育の場となるだろう
スケールがでかい...とにかくダイナミック!!
[目黒天空庭園]は、幅16~24mで時計回りに6%の勾配がある。標高は7~35m、園内の高低差は約24m。
細長く巨大な「植木鉢」で、しかもカーブしている。
防根対策...!!
屋上緑化の最初の工程として、屋上の躯体を傷めないよう、コンクリートの隙間に根が入り込まないよう“耐根(防根)シート”というものを敷き詰めて覆う。[目黒天空庭園]ではさらに万全を期すため耐根(防根)シートの上にさらに8㎝コンクリートを打設している。
自然土...!!
さらに驚いたのが使っている土。通常、屋上緑化では火山灰土などからつくった軽量人工土壌を使用して上載荷重の軽量化を狙うが、ここでは黒土(自然土)と黒曜石パーライトを7:3で混合した土を使っている。約5000㎥!!気になるのがその重量。上載荷重は平均で1㎡あたり1.2tとなるらしい。それを想定して耐荷重を1㎡あたり2tまで増強している。JCTの頂版の厚さは1.2mほどもあるんだとか!!!土や植栽などの材料は、90tクラスのクレーン3台で、施工箇所にピンポイントに吊り上げたという。
植木の数...!!
園内には約1000本の中高木と3万株の低木・地被類を植えられている。
雨対策...!!
大量の土を勾配がある屋上に盛るので、雨への備えが重要。庭園には土砂の流出を防ぐコンクリートの堰堤(えんてい)が18カ所に設置してあり、堰堤の下流側に雨水貯留槽を設け、浸透した雨水を貯めて少しずつ排水できるようになっている。短時間雨量として1時間当たり50mmの雨を想定、合計350㎥の容量を持つ貯留槽が21カ所に設置されている。
¥¥¥...!!!事業費は約10億8千万円!!!
これだけの知恵と力とお金を使って[目黒天空庭園]は完成している。
ホテルでもなく、複合商業施設でもなく、アミューズメントパークでもなく、、、
でっかい“庭”、“畑”、“原風景”
都市化が進むと同時に緑化も進む。
人間という動物の生活には、土と緑が必要不可欠なんだな。
[目黒天空庭園]でくつろいでいる人たち、都市型のライフスタイル、微笑ましかったり、滑稽に見えたり。
ありがたいことに九州にはワイルドな自然が身近にある。
それぞれの土地・暮らしにあった“庭”というものがあるな!
≪立体都市公園≫とは、人工地盤や建築物などの上部に設けた公園のことで、2004年に施行された改正都市公園法で設置が可能となった。全国初の立体都市公園は、神奈川県横浜市にある[アメリカ山公園]。今後、九州にも誕生するかもですね。
TEXT:コガトシユキ/qs